頭脳パンを食べたら、勉強もしよう

パン・アーカイブ
頭脳パン 黒糖&マーガリン (イトーパン 2007.1)

お越しいただき、ありがとうございます。

「頭脳パン」知ってますか?

もちろん菓子パンの一種です。

このネーミングには
かつて受験生だった人も、今受験生の人も、
受験とは全く縁のない人も、
心動かされたことはあるでしょう。

世の中は受験シーズン。
今回は菓子パンアーカイブの中から
この「頭脳パン」シリーズを紹介します。

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まず、食べる前にちょっと勉強。「頭脳パンとは?」

1992年発売の初代コピーはこうでした。

■ずのうパンとは小麦粉100g中ビタミンB1を170ガンマ-以上含有した頭脳粉で作られたパンです。
■小麦ビタミンB1があたまをよくするとは「頭のよくなる本」の著者慶大教授林髞博士の学説です。
■ずのうパンはこの学説に基いて作られております。
■ずのうパンを毎日良く食べてよく勉強して優秀な成績を上げて下さい。

(イト-パンのサイト「頭脳学」より)
 http://www.ito-pan.co.jp/zunopan/copy

「頭脳学」によると、
「小麦粉にビタミンB1を多く残す特殊技術が開発され、これを頭脳粉と命名した」とあります。
この頭脳粉は、石川県金沢市にある金沢製粉が生産しており、
この頭脳粉を原材料としたパンが「頭脳パン」と
呼ばれるものなのです。

また「あたまをよくする」というコピーから、
パンを食べるだけで頭が良くなると誤解されるのではないか
という懸念もあったそうで、
実際に「食べても頭が良くならんぞ」と電話が時々かかってきたとも書かれています。

良い子の皆さん、食べるだけではおやつです。
食べたら勉強もしましょう

そのほか、商品コピーの変遷や、ビタミンB1の効能についてなど、詳しく知りたい方はサイトを覗いてみてください。

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では、実際に私が食べた「頭脳パン」について。

頭脳パン 粒ピーナツ (イトーパン・2006.1)
頭脳パン 粒ピーナツ(イトーパン 2006.1)

ふんわりソフトなパンに
粒入りピーナツクリームをサンドしました。
というコピーのみで、頭脳粉のことは触れていません。

頭脳パンのブランド力と、右上におみくじ付きで
受験生心理をくすぐる作戦か?(私は末吉でした)

当時の評価は○(ふつう)。
粉が違うと言っても、粒ピーナツクリームのコッペパン
としか感じなかったので。

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受験とは関係なさそうな9月に出会ったのが、この作品。

頭脳パン マロン&ミルククリーム (イトーパン 2006.9)
頭脳パン マロン&ミルククリーム(イトーパン 2006.9)

マロンクリームとミルククリームをサンドしました。

と、商品コピーは内容を語っているものの、
その書体が先ほどの粒ピーナツと違う
(画像をクリックして見てみてください)。

どうして明朝体に?と、気になりました。

全体のデザインは共通だがおみくじがなく、代わりに応募券。

おじさんは、芸術の秋にちなんで絵を描いています。

甘すぎない二つのクリームが楽しめて、
当時の評価は、◎(うまかった!出会いに感謝。見つけたら押さえておきたい)でした。

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そしてスタイルのいい頭脳博士が登場します。

頭脳ツナパン (イトーパン 2007.1)
頭脳ツナパン(イトーパン 2007.1)
頭脳パン 黒糖&マーガリン (イトーパン 2007.1)
頭脳パン 黒糖&マーガリン(イトーパン 2007.1)

2つとも、
合格祈願、DHA入り110㎎(黒糖&マーガリンは160mg)、栄養機能食品、ビタミンB1含有 と表示があります。
効きそうです。

とどめは

・ビタミンB1を強化した小麦粉「頭脳粉」を使用!

・食生活は、主食、主菜、副菜を基本に食事のバランスを。

これこそまさに頭脳パン。
やけにリアルな博士も一役買っています。

当時の評価は

ツナが◎(うまかった!出会いに感謝。見つけたら押さえておきたい)。黒糖&マーガリンは○(ふつう)であった。

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ところが、この年の秋におじさんが復帰します。

頭脳パン ココア (イトーパン 2007.10)
頭脳パン ココア(イトーパン 2007.10)

昨年は絵を描いていたおじさんが、教授のような格好で
板書風にパンの説明をしています。

DHAは170㎎入り。これも何だか効きそう。

評価は◎(うまかった!出会いに感謝。見つけたら押さえておきたい)。
ココアと言いながらチョコクリームという
振り切った感が気に入りました。

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おじさんの講義は続きます。

頭脳あんぱん (イトーパン 2007.11)
頭脳あんぱん(イトーパン 2007.11)※画像がブレています。

菓子パンの基本・あんぱんにも頭脳パンです。

今までなかったのが不思議なくらい。

ただ、当時の評価は○(ふつう)。
パンの小麦粉が違うというだけでは……
あんこにも頭脳粉入りのこだわりがあったら、
評価は違っていたかもしれません。

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実は「頭脳パン」はいろいろなメーカーから出ています。

その起源は1960年代にまでさかのぼり、当時「頭脳粉」を開発した製粉会社と製パン会社からなる「頭脳パン連盟」が結成され、頭脳パンの製造指導、 普及と宣伝などを事業活動においていました(現在は活動していない)。

(イト-パンのサイト「頭脳史」より)http://www.ito-pan.co.jp/zunopan/history

この名残で、「頭脳パン連盟」に加盟している(いた?)
各社からいろいろ出ています。

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そんな頭脳パンの一つを見つけました。

頭脳パン (平和堂 2015.1)

三人目のおじさんは眼鏡を外しています。
ここでもビタミンB1がカギです。

しかし、パンと言うには小ぶりで一口サイズ。

DSC_0981
指先でつまめる大きさ

味は懐かしい「甘食」でした。
今の若い人は甘食って知っているのかな?

評価は○(ふつう)としました。
頭脳粉よりも甘食感じの方が強かったので。

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「頭脳パン」の世界もまた広い。
私が食べていないだけで、大手メーカーでは
フジパンからも「頭脳パン」が出ていることを
今回のブログを書くに当たって知ったことを補足します。
売っているお店が少なく、見つけるのも苦労しますが、
そんな中で出会えたら、また日を改めて
この場で紹介できればと考えています。

ではまた。

<今回登場した菓子パンのメーカー>

伊藤製パン株式会社 http://www.ito-pan.co.jp/

平和堂 ※サイト見つかりませんでした

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■パン・アーカイブの評価は、購入価格と食後の感想とのバランスで勝手に決めたものです■

◎(うまかった!出会いに感謝。見つけたら押さえておきたい)

○(ふつう)

無印(これはナシでしょう。企画倒れ)

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