それでも子どもは注射が怖い

子どものインフルエンザ予防接種のため、かかりつけの小児科へ行ってきた。

駐車場・内装・待合室の雰囲気・さらには全館床暖房と、どこをとってもすばらしい施設で

もちろん先生の人柄はいつもニコニコ、そして職員の制服はなんとアロハシャツ。ホスピタリティが徹底しており、

こうしたハードとソフトとが相まったら、繁盛するのが当たり前。いつもたくさんの患者さんでにぎわっている。

大人も長居したくなるほどである。

しかし、それでも子どもは注射が怖い。待合室にいる間は喜んでおもちゃで遊んでいた娘だが、

名前を呼ばれてから徐々に表情が曇ってきた。

診察室に入り、椅子に座って、先生が「じゃあ、注射しますよ~」と言った瞬間。

怖さはピークに達し、大泣きして暴れ出した。いくらニコニコ顔でも、子どにも危険は分かるのだ。

父親である私が連れて行く役目を与えられたのは、暴れる子どもを取り押さえるためだったのか…

そんなことを考えながら、どうにか注射を終えたものの、娘は「痛かった」という感情が勝り、簡単には泣きやまない。

しかし、そこは小児科。受診後のご褒美として、ここでは飴かシールがもらえる。

「こんな時は甘いものでゴマカスしかない」と思い、いつものシールではなく、飴を選択した。

泣き続ける娘を連れて診察室を出てから、先ほどの飴を早速与えたら、ようやく泣き止んだ。

これでいいのだ。

そして会計を待つ間、また待合室で遊び始めた。機嫌も直ってこれで一安心。

そして支払いを終えての帰り道だった。

娘が「本当はシールが欲しかった」とポツリ。

わが子ながら、「飴舐めただろ!それで泣き止んだだろ!」と突っ込みたくなった。

聞くと、どっちにするか自分で選びたかったのだそうだ。

注射が怖いと言って大泣きしていたのに、そんなことけろっと忘れて。

子ども心は難しい。

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